2月26日にアマゾンがダウ入り

 ダウを構成する銘柄は125年以上の歴史の間に変わり続けました。開始当初の企業で残っているものは、現在では1つもありません。米国の基幹産業の盛衰に伴い、代表的企業の顔ぶれが刻々と変わってきたためです。

 ダウは長い間、ニューヨーク証券取引所の上場銘柄だけで構成されていました。変化があったのは、1999年です。このとき、新興企業中心の取引所NASDAQ(ナスダック)からインテルとマイクロソフトが初めてダウに入りました。

 NASDAQ企業の組み入れはその後も続き、今年2月26日にはクラウドサービスや通販で日本でもおなじみの「アマゾン・ドット・コム」がダウの仲間入り。現在では、30社のうち7社がNASDAQ企業となっています。ダウは、近年の情報・通信関連の隆盛も反映しており、米国経済の「今」をその時々で適度に反映してきた指数とも言えそうです。

 ダウの株価指数には、ほかに輸送株20社で構成する「ダウ・ジョーンズ輸送株平均」、電気、ガスなど公共事業株15社の「ダウ・ジョーンズ公共株平均」もありますが、「ダウ」と言えば通常、30社で構成される工業株価平均を指します。