【事例】残業、メンタル問題続出の設計部門
世界のトップシェアを誇る産業機器を開発製造しているA社(仮名)。とびぬけた製品力で業績は絶好調で、世間から脚光を浴びるほどだった。ところが、それとは裏腹に社内では深刻な問題を抱えていた。
A社の製品は、顧客の細かいニーズに応えるために、製品は案件ごとにカスタマイズが発生する。その対応をするのは設計部門である。設計部門の仕事は、製品を設計するだけではない。クライアントと仕様を打ち合わせ、提案書を作成し、生産のための仕様もつくる。クライアントからの設計変更の要望に対応し、生産性向上のためにカイゼン活動も実施する。さらに、クレーム対応、新製品開発・・・。製品の設計以外の業務が山ほどある。
日中は社内外の様々な打ち合わせで忙殺される中、飛び込みでいや応なしに次々と緊急案件が湧いてくる。さらに、あまりに多い残業時間対策のために「働き方改革プロジェクト」などもスタートしていた・・・。
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この環境は「マルチタスク虫」が増殖するのに極めて適した環境であるのは言うまでもない。やればやるほど、どんどん仕事が増えてくる最悪の「マルチタスク虫」が蔓延した職場であった。
この職場から、どうやってマルチタスク虫を根絶したか。