ゲームが「解けた」とは

 オセロや将棋やチェスや碁といったゲームは、数学やコンピューター科学の研究対象で、これらのゲームをプレイするコンピュータープログラムはそうした研究の成果です。

 こうしたゲームを数学やコンピューター科学はどのように扱うのでしょうか。原理を見てみましょう。

 オセロは中心部に黒石が2個と白石が2個置かれた最初の状態(局面)から始まります。盤面は、プレイヤーが手を打つたびに別の状態(局面)に変化していきます。

0手目:最初の状態です。中心部の4×4のマスだけ示します。

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1手目(4通り):黒の番です。黒の打てるマスは4マスありますが、代表として1状態だけ示しておきます。

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1手目つづき:白の石が裏返されました。

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2手目(12通り):白の番です。白の打てるマスは3マスあるので、ありえる棋譜は4×3=12通りに枝分かれします。

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2手目つづき:黒の石が裏返されました。

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3手目(168通り):黒の番です。棋譜は168通りに枝分かれします(が、図は省略します)。

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 こうしてゲームが進行するにつれて、どんどん棋譜は枝分かれして、その数は爆発的に増えていきます。枝分かれするさまはツリーにたとえられます。