自民党の世耕弘成参院幹事長が25日、参議院の代表質問で勇気をもって(?)、岸田首相の政治姿勢についてこのように批判をした(「【参院代表質問】自民・世耕参院幹事長 岸田首相の政治姿勢や経済対策に異例の批判」YouTube 日テレニュース)

 世耕参院幹事長は次々とこのように批判した。

「支持率は低空飛行。こんなに頑張って成果を出しているのに、なぜ評価されないのだろう。これが現在の岸田総理の率直なご心境ではないでしょうか」

「支持率が向上しない最大の原因は、国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きるのではないでしょうか」

「岸田総理の『決断』と『言葉』について、いくばくかの弱さを感じざるを得ません。世の中に対しても、物価高に対応して総理が何をやろうとしているのか、まったく伝わりませんでした」

 これらに対する岸田首相の返答は、ここに書く必要もないほどつまらないものである。岸田首相、打てどまったく響かないのだ。

 ただこれは、岸田首相に味方するのではないが、世耕参院幹事長の批判も、言葉は強いものの、通り一遍で、どんな積極的な答えも望めないものである。

 たとえ、「異次元」どころか、すべてが「低次元」ではないか、といったところで、首相には痛くも痒くもない。

 どうせいうなら、国民に訴えるためには、どんな政策をやればいいのか、リーダーの覚悟とはこういうものではないのか、減税や給付はこうすれば国民に喜ばれるのではないか、など、もっと具体策を押し出すべきだった。

 政治家はエッセイストや評論家じゃないんだから、自分の感想を述べるだけでは、だめである。具体的に、証拠をもって議論しなくては。

 ところが、世耕参院幹事長は岸田首相が激怒していると知り、翌日、岸田派幹部に謝罪したという。なんだ、そんなことなら最初から黙っておけばよかったのだ。