仲本は1976年に最初の妻と結婚したが、子供ができないまま82年に死別している。そのあと91年に子連れの女性と再婚した。その後、その奥さんとの間に娘と息子を授かるが、2004年に離婚、子供が成人するまで養育費を支払っていた。
さらに2012年、27歳年下の純歌と結婚式を挙げたが、実は入籍はしておらず、内縁関係の夫婦状態にあった。週刊誌に告白した娘というのはどうやら2番目の妻の子であるらしかった。
しかし、何度か読み直してみても筆者はこの記事が一体何を言いたかったのか理解することができなかった。まず仲本が虐待されているという証拠や証言は一切なかった。
本当に「ゴミ屋敷」なのか?
一応見出しには「娘が告白」とあり、自宅室内が足の踏み場のないほど散らかっている写真も添えられている。
しかし、記事では「ゴミ屋敷」と指摘しているが、店にまでペットの糞尿の臭いが充満していると1階居酒屋の客が言っているとか、近隣住人から苦情があった、などとは書かれていない。筆者は、庭先や建物内部がゴミが入ったポリ袋であふれ返った本物のゴミ屋敷を何度か取材したことがあるが、仲本のケースは明らかにそんなレベルにはない。
少なくとも普段、他人が踏み入ることがないプライベートな居住空間を「ゴミ屋敷」と言い切れるのは、実際にそれを目にした者だけだろう。ただ、それを“目撃した”娘が告白したということで記事化に踏み切ったのか――そんなふうにも思ったが、後にそれが全く見当違いだということが判明する。