(山田敏弘・国際ジャーナリスト)
6月1日、アメリカでジョー・バイデン大統領の次男であるハンター・バイデン氏のラップトップパソコンから流出した大量の写真が公開されて話題になっている。
その写真は2008年から2019年の間に撮られたもので、ハンター氏の性行為の様子を写したものや、薬物を摂取しているではないかと思われるような、かなり刺激的な写真で、その数も1万枚を超える。ただこのウェブサイトは現在は見れない状態になっている(政府機関が秘密裏にアクセスをブロックすることも可能なので、現在サイトにアクセスできない理由についてもさまざまな憶測を呼んでいる)。
この騒動を見ると、岸田の長男で首相補佐官を務めていた翔太郎氏の一件を彷彿とさせる。翔太郎氏は、首相公邸の忘年会で写真撮影に興じたことなどが批判を浴び、6月1日に秘書官を辞職したばかりだ。
バイデン次男と岸田首相長男、どちらの「問題」が深刻か
米大統領の次男と日本の総理の長男がそろって「スキャンダル」でメディアを賑わしているわけだが、よくよく両者を比べてみると、スキャンダル度はハンター氏の方が高いが、実は岸田翔太郎氏の騒動のほうが問題は深刻だと言える。
もちろん、岸田翔太郎氏はすでに辞職しており、自らの行為に責任を取った人に追い討ちをかけることはしたくはないが、今回の騒動の問題点をきちんと理解して検証することは日本の国益にもつながると思うので、改めてここで考察したいと思う。