植物と虫の価値を地域の産業に還元
「植物と虫に価値が見出されて、地域の産業として還元されるという、そんな先々までを見据えた仕組みをデザインしたい」と水迫さん。「虫秘茶で伝えているのは『虫の糞がお茶になる』と聞いた時のドキドキ感、好奇心なんです」。
食の選択肢として、昆虫が提案されることは、悪いことではないはずだ。しかし、政治家がこれ見よがしにコオロギを食べてみせ、「SDGs的に好ましい」と上から目線で押し付けられるような感じには、抵抗を感じる人が多くて当然だろう。
人の行動や社会を変えるのは、未知のものに心を向ける好奇心だ。イノベーションと「ドキドキ」を伝える豊かな表現によって、小さな虫の糞から、食と自然の文化に小さな変革を起こすかもしれない。