「俺たちは空飛ぶガソリンスタンドさ。仕事は戦闘機に腹いっぱい燃料を食わせてやること。いつどんな時間でも場所でも飛んで行くのさ」
と、ブーマーがニヤリと笑って片目をつぶった。
あの笑顔は、かなりの集中力を求められる仕事から解放された安堵の表情だったのだろう。
戦火を拡大させるな
さて、ロシアがウクライナに侵攻して約一年が経った。今、ロシアは経済制裁による締め付けからの抜け道を頼りにしながらも青息吐息のように見える。
今後更にNATO諸国によるウクライナへの兵器供与が進めば戦況は大きく変わるかもしれない。今回の戦車の供与に続いてF-16戦闘機の供与という話が出ることは充分にありえるのだ。
しかし、懸念されているのは、今のロシア対ウクライナという戦争の構図がそれだけに収まらず、周辺諸国を巻き込みながら、いずれはロシア対NATO諸国、さらには考えたくもないが世界戦争へと戦火が拡大して行くことだ。
それにしても、いつの時代のどこの国の戦争でもそうだが、このウクライナの戦争でもまた、アメリカやヨーロッパの軍需産業だけが利を得ているという仕組みは変わっていないのだ。