9月21日にロシア北西部の都市ノヴゴロドを訪問した際のプーチン大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナ侵攻前の2月4日に北京オリンピック開会式に合わせて、中国の習近平主席と会談した。

 その時は、不安もなく自信ありげの様子であった。

 侵攻前日、安全保障会議の場で、プーチン氏が側近に「ウクライナ東部の独立を支持するか」を質問した時には、無表情を装いながらも強圧的な態度が垣間見えた。

 この会議から7か月近くが過ぎた9月15日、ウズベキスタンで開催された上海協力機構首脳会議で、プーチン氏と習近平氏が再び会談した。

 プーチン氏のその時の表情が、侵攻前の表情とあまりにも変わっていたので驚いた。

 この時、プーチン氏は自信がなく不安そうで疲労している表情を海外のメディアの写真に撮られた。

 このような弱い表情を見せたことは、大統領に就任してから一度もなかったからだ。

 プーチン氏の表情はこれまでとどう異なっているのか、特に9月の習近平氏との会談時の表情に注目し写真を比べて、分析する。

 習近平氏との2つの会談だけの比較だと、たまたまそのように見えただけ。特別な写真だけを選んだ・・・ということになってしまう。

 そこで、侵攻前、侵攻直前、侵攻を続けている時期、9月の上海協力機構会議の発表と習近平と再び会談したのもの、その後の表情を見比べて、違いを評価したい。