超豪華住宅街の背後にある打算

 そこで、金正恩氏は中央党高位幹部の引退住居問題を解決するために、放置されたままだった5号宅の敷地を提供することにした。ただ、護衛司令部の激しい反発を受けたので、800世帯中200世帯を護衛司令部に、400世帯を中央党に、そして残りの200世帯を一般功労者用に割り当てるようにしたと先の幹部は語る。

 そして、一般功労者用の200世帯は、中央党と護衛司令部という特権層にだけ偏重しているという批判を避けるための隠れ蓑であると、付け加えた。

 つまり、北朝鮮当局が宣伝している瓊楼洞の豪華住宅は、北朝鮮の功労者、科学者、教育者、文筆家への贈り物などではなく、実際は、平壌の中でも一等地を狙った中央党と護衛司令部の権力者たちの、引退用住宅のために作られた、まさに権力による権力のための超豪華住宅だったのである。