教団関係者からの「リーク」は自民党への脅しではないのか

 萩生田氏が教団との関係を公に説明していることに対して、実情はそうではない、と反論するところからはじまっている。つまり、政治家が惚けたり、嘘をついたりしてまで、統一教会と距離を置いたり、縁を切ろうとしたところで、都合よくそうはさせない、と脅していることに等しい。

 これこそが、「カルト」と呼ばれる組織の手法だ。

 これまでも繰り返し指摘してきたことだが、統一教会が問題とされるのは、手はじめの勧誘方法にある。

 家族の死や家庭のトラブルなどで傷ついた人の弱みに付け込んで、「不幸なのは先祖の因縁だ」「死者の霊が地獄で苦しんでいる」「供養しなくてはいけない」「このままではあなたも地獄に堕ちる」などと言葉巧みに脅し、やがて教団への高額の献金を持ちかける。

 あるいは、学生組織であれば、素性を明かさずに友人として近づき、信頼を得たところで「聖書の勉強をしましょう」と持ちかけてくる。そうやっていつの間にか教義を教え込む。最近では、正体を隠してビデオセンターに誘い込んで信者にしていくケースも目立つ。

 そしてカルトと呼ばれる組織が最後に仕掛けるのが「恐怖説得」だ。関係を絶とうとすれば、「こんなに大事な教えを知ったのに」からはじまって、「ここで辞めたら地獄に堕ちる」「○○さんはここで辞めて事故にあった」などと脅して、抜け出せなくする。家族の秘密などを知られていたら、余計に離れにくい。