「メタバース住宅展示場」も体験できる

 この「リブスタイル・ショップつくば」には、(1)住まいの困りごとを体験して解決する「住まい方提案ゾーン」(2)「メタバース住宅展示場」が体験できる「リブスタイルデザインゾーン」(3)より快適な住まいや暮らしを提案する「リフォーム・インテリアゾーン」(4)新築から中古住宅・賃貸住宅まで全国の物件が検索できる「不動産検索ゾーン」――の4つのゾーンがある。

「リブスタイル・ショップつくば」のゾーニング(資料提供:大和ハウス工業)

 たとえば、「住まい方提案ゾーン」は、自宅での楽器演奏・音楽鑑賞・映画鑑賞ニーズを叶えられる大和ハウス工業オリジナルの防音室の遮音体験ができたり、在宅勤務に対応した「テレワークスタイル」などが紹介されている。

「リブスタイルデザインゾーン」では、大型スクリーンで実例写真や、大和ハウス工業の顧客の実邸を紹介した動画を見たりすることができるほか、本来なら同社の会員組織であるリブスタイルパートナーの登録者のみ見学可能な仮想空間上の住宅展示場「メタバース住宅展示場」も体験できる。

「メタバース住宅展示場」では、端末を操作して、分身のアバターを通してモデルハウスの中を自分が歩いているような感覚で見学したり、質問したりできる。また仮想空間なので壁紙や床、キッチン設備の色を自由に変えることができ、自分の好みにあった住まいを作り出すことができる。

「新しいニーズ」掘り起こしの可能性

 当初は年間で3700組の来場者を目標としていたが、プレオープンした5月26日~7月15日までの間に770組の来場があった。平日は1日7、8組にとどまっているが土曜日には20組から30組、日曜日には40組から50組が来場し、想定を上回る成果をあげている。

「リブスタイル・ショップつくば」を推進している大和ハウス工業住宅事業本部事業統括部改革推進室室長の坂元斉彰氏は、来場者の動きについてこう語っている。

「つくば市内には約1600世帯ほどの当社施工の住まいがあるのですが、DMでオープンをお知らせしたところ、興味をお持ちのオーナー様もたくさんいらっしゃってくださっています。すぐにでも家を建てたい、建て替えたいといったニーズはなくても、兄弟や子ども夫婦が『そろそろ家を、と考えている』といったお話などもあり、新しいニーズを掘り起こせるのではないかと期待しています」

 そのためには、何よりも集客が大切だという。買い物ついでに立ち寄ってもらうだけではなく、各種イベントなどを実施、明確な目的を持っている来場者を増やしていく取り組みも進めている。