ウクライナに流入し続ける西側の兵器

 このようなつながりは単に、象徴的なだけではない。物資の補給も可能にしている。

 ウクライナにとって2番目に大きな優位性は、西側の兵器がまだ流入していることかもしれない。

 3月15日には欧州北部10カ国が参加する英国主導の合同遠征軍が、追加の兵器の「手配、代金融通、供給」に同意した。

 3月16日には、米国がウクライナ向けの8億ドルの追加安全保障支援を発表した。

 ここには携行型地対空ミサイルシステム「スティンガー」800発、対戦車ミサイル「ジャベリン」2000発、さらにはドローン100機が含まれる。

 ドローンの機種は明らかにされていないが、最長40キロ先の戦車を攻撃できる徘徊型兵器(自爆ドローン)の「スイッチブレード」だと見られている。

 米国のロイド・オースティン国防長官は同盟国のスロバキアとブルガリアを訪問する際、両国が保有するロシア製の長距離地対空ミサイルシステム「S300」などをウクライナに提供するよう要請すると予想されていた。

 ウクライナの防衛にとって、こうした物資の補給以上に重要かもしれない唯一のものは、この補給も支えになっている士気の高さだ。

 ウクライナ軍の部隊は挑戦的で自信に満ちており、自分たちの成果に意気軒高としている――もっと言えば驚いている。

 西側の専門家の多くが数日で終わると考えていた戦争に3週間持ちこたえているだけでなく、敵軍に深刻な損害を与え、立ち往生に近い状態に追い込んでいる場合すらあるからだ。