しかし油断はできない。
「琉球復國運動基本綱領」や「琉球臨時憲法」などが中国の民間団体によって作成され、香港紙には「中華民族琉球特別自治区援助準備委員会設立の公告」という広告さえ出た(仲村覚「中国が用意している『沖縄占領憲法』」『WiLL』2012年5月号所収)。
日本人が知らないところで事態が進展している。
ウクライナからの独立志向派もわずかでしかなかった。それが独立を宣言し、荒唐無稽のジェノサイド被害を挙げてロシアの支援を要求した。
ロシアももっともらしく、ジェノサイドの被害を受けているとして派兵を合法化した。
全体主義国家が得意とする詭弁である。国連安保理では当事国のロシアが拒否権を行使し、ロシアの肩を持つ中国が棄権で死に体状態となった。
北海道への中国人誘致
1998年の江沢民国家主席(当時)が北海道を訪問して以来、6人の高官が訪道している。
現首脳では平成30(2018)年5月に李克強首相、そして翌令和元(2019)年10月には王岐山国家副主席の北海道訪問である。
李克強首相は札幌市で高橋はるみ知事(当時)と会談し、知事主催の晩餐会も開かれた。
翌日は苫小牧市や恵庭市を訪問、東京から駆け付けた安倍晋三首相(当時)がランチを主催してもてなしている。
爾後、毎月のように日中関係のフォーラムや催事が行われ、副主席の訪道に繋がっていく。
王岐山氏は「(北海道と)ぜひ交流を続けたい」「(習国家主席が)私を日本に送ったのは日中関係を大事にしている表れ」と鈴木直道知事に語り掛けたという。
国賓としての習主席の来日も計画にあったことから、「道は習近平氏の訪問にも期待する」と、受け入れに前向きだったと北海道新聞は報じている。
外国資本、中でも中国資本による土地買収を長年にわたって追跡してきた産経新聞の宮本雅史編集委員は次のように述べる。