モデルナの入荷は「1月末」、早期接種にブレーキかけた岸田政権

「3回目のワクチン接種を進めるため、昨年秋から準備してきたが、モデルナの入荷の見通しが立たない。現状1月末に届く予定とのことだが、本当にくるのか。ファイザーだけではぜんぜん足りない」

 東京都内の開業医は顔を曇らせながらこう語った。3回目の接種は各地でスタートしているが、1月6日時点でまだ国民の0.6%(約75万人)しか打っていない。当初の岸田政権の計画では、昨年12月中に医療従事者104万人に接種する想定だった。

 3回目のワクチン接種が遅れている原因は昨年11月、岸田政権が「2回目接種から原則8カ月の間隔」という方針を掲げてしまったからだ。

「そんなこと言わずに早く打てるだけ打つべき」との意見は政府・与党内にもあったが、後藤茂之厚生労働相は11月16日の記者会見で、「2回目完了から8カ月を原則に接種する方針に変わりはない」と強調。さらに「接種間隔(の方針)を前倒ししたものではない」とも述べている。

 要は、8カ月経たないとダメです、早く打ってはいけませんよ、というメッセージを厚労相が積極的に発しているのだ。