電動化については、2018年に北米向けモデルのスバル「クロストレック(日本では「SUBARU XV」)」でトヨタの電動化技術を取り入れた。

 そして、2019年には新たな業務資本提携に合意、EV専用プラットフォームとSUV(スポーツ用多目的車)タイプのEVを共同開発することでも合意している。そのSUVのEVが、トヨタが先に発表した「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」と今回発表のソルテラである。

ソルテラの外観。フロントグリルのデザインはスバルらしいヘキサゴン(六角形)がモチーフとなっている

スバルのイメージと“現実”のギャップ

 スバルは、日本政府と日本自動車工業会の方針に沿って2050年頃のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)実現を目指すべき方向として定めている。ソルテラは「2050年カーボンゼロ」という大義を掲げて開発された。

 その上で、商品開発の現場では、スバルの開発関係者がトヨタのEV開発担当部署である「ZEVファクトリー」に出向し、「もっといいクルマつくろう」という合言葉を掲げ、また両社の開発チーム全員が互いに納得するまで議論を繰り返し、「仲良くケンカしよう」という開発現場の雰囲気を築いたという。