新型コロナウイルス感染症に罹患して肺がやられてしまうと、酸素の力を借りないと生命が維持できなくなる危険性がある

 新型コロナウイルス感染症の「後遺症」の恐ろしさを平易に伝える上で、何か「たとえ」がないか考えていました。

「浦島太郎」という昔話に登場する「玉手箱」の煙を吸い込んだ状態というのが、ことの一面を鋭く切り出すように思われました。

「竜宮城」のお土産にもらった玉手箱を地上に戻って開けてみたところ、中から煙が沸いて出て、「たちまち太郎はおじいさん」になってしまう。

 それと似た現象を新型コロナへの罹患、治癒後の後遺症について指摘できます。

 カギとなるのは「細胞の再生」つまり再生不能な私たちの細胞に、回復不能なダメージを与えることで、多くの新型コロナ「後遺症」が生み出されている可能性がある。

 これを病理に即して平易に検討してみましょう。

一瞬で老化が進むコロナ後遺症

 昔話の浦島太郎は、年齢を明記されませんが、まあ青年と言ってよい年齢ではないかと思います。このお話は日本書紀にも見られるということで、太郎は古墳時代の人だったらしい。

 江戸時代ですら日本人の平均寿命は37歳といった年齢、大半の弥生人は20代で生涯を閉じたらしいですから、太郎は若ければ16か17歳、年が行っても20歳すぎ程度の若者だったと、ここでは考えることにしましょう。

 浦島太郎が浜辺を歩いていると、子供たちが集まって騒いでいる。何事かと思ってみてみれば、陸に打ち上げられたカメをイジメているではないか・・・。

 21世紀にもよくあるイジメは、太郎の時代にもあったのですね。

「これこれ、そんなことはやめなさい」と子供を諭してカメを助けられたのだから、子供よりは一回り上、今でいえば高校生とか成人程度の年齢には達していたのではないでしょうか?