今回引っ張り出したのはたぶん30年ぶりだったので、こんなに大きなサイズだったのかとあらためて驚いたのだった。

42年前に得たものだが模様や色が思いのほか残っていた。少しでも大蛇の姿を再現しようと伸ばした皮を若干丸太状に膨らませてみた。鞣(なめ)していない皮ゆえ乾燥し縮んでいるので実際はもっと長く、太さもワインの瓶3倍以上だったようだ(撮影・山根一眞)

「土産に持っていきなさい」とプレゼント

 私のブラジルのアマゾン訪問は20回以上になるが、初訪問は49年前の1972年だ。

世界最大の川、全長約6300kmのアマゾン川の流域を「アマゾン」と呼ぶ。その流域面積はおよそ700万平方キロメートル。赤道直下であるため豊かな熱帯雨林を形成。日本の国土の18倍もあり、ブラジルのほかコロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ペルー、ボリビア、スリナム、フランス領ギアナなど数カ国にまたがっている
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 当時24歳の私は初めてブラジルのアマゾンを訪ね、圧倒的な自然力の熱帯雨林の虜となり、1カ月以上滞在した。

大西洋岸と太平洋岸を結ぶ目的でアマゾンを貫き開通したばかりのアマゾン横断道路(全長5500km)を開拓者たちと1200km走った時の筆者。大きな支流に橋はなく、「バルサ」と呼ぶ簡易フェリーで渡河するしかなかった