大人の兵士に混じって、まだ幼さの残る少年兵も数人いた。

「立派な兵士になりたい。あのシオニストのボスの突き出た腹をロケット砲で吹き飛ばしてやる」

 そう声を荒げる少年の手には自動小銃が握られ、胸には2個の手榴弾がぶら下がっていた。

ハマスのボーイソルジャー(撮影:橋本 昇)
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遠足に武器を携行するイスラエルの小学生

 当時、西エルサレムでも取材したが、イスラエル社会も大人から子供まで、国を守るという意識の徹底した社会だった。

 小学生の遠足に出会った時、リーダーの小学生が肩にウージー(小型自動小銃)を掛けているのには驚いた。少女の腰に巻かれたホルダーには小型拳銃が収まっていた。

 引率する男性教諭は、さも当然とばかりに肩をすくめて言った。

「いつどこでパレスチナ人に襲われるかわからない。当然の危機管理だよ」

 丁度その時、空軍のF16戦闘機が低空を2回旋回して飛び去った。これなのか、と思った。遠足の小学生に手を出したら承知しないぞ、というイスラエルの意思表示だ。アラブ諸国に囲まれたユダヤ人が自分たちの身を守るということはこういうことなのだ。目の前の幼い集団にも、まるでハリネズミのような自衛の意識がある。