対価を支払うニュースサービス、米・英で開始

 フェイスブックは19年10月、米国で一部の利用者を対象にニュース配信の試験サービスを始めた。こちらは、スマートフォン向けアプリの中にニュース専用タブを設け、ジャーナリストなどで構成する専門の編集チームが選んだ記事を配信している。見出しと要約を掲載するもので、「ビジネス」「エンターテインメント」「科学・テクノロジー」などのトピックの選択機能も用意している。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、フェイスブックはこの記事コンテンツの対価として報道機関に年間数十万~数百万ドル(数千万~数億円)を支払う方針を示している。

 今回の報道によると、同社はこのサービスを21年1月に英国でも開始した。「質の高い記事コンテンツへの投資をこれまで通り続ける」と述べているという。

 (参考・関連記事)「フェイスブックが米国でニュース配信を開始

モリソン豪首相、対価支払いの法制化

 一方、ロイターは21年2月19日、モリソン豪首相がニュースコンテンツの対価支払いの法制化を進める方針を示したと報じた。首相は英国やカナダ、フランス、インドの首脳が豪政府を支持していることも明らかにした。

 モリソン首相によると、フェイスブックは西側諸国が豪政府の動きに追随する見通しであることを認識しているという。そのうえで同社に対し、建設的な対話を呼びかけているとした。

 また、フライデンバーグ豪財務相はフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)と2月18日以降に2度協議したことを明らかにした。法案は、豪連邦議会下院ですでに承認されており、1週間以内に上院でも通過する見通しだとロイターは報じている。

グーグルはメディア大手と個別契約

 オーストラリアの法案を巡っては米グーグルも強く反発している。ただ、同社はこの1週間、メディア大手と個別に契約を締結する動きに出ている。2月17日には「メディア王」ルパート・マードック氏が会長を務める米メディア大手ニューズ・コーポレーションとパートナーシップ契約を締結した。

 グーグルの新たなニュースサービス「ニュース・ショーケース」で、ニューズ傘下のウォール・ストリート・ジャーナル紙やニューヨーク・ポスト紙など米英豪メディアのニュースを配信するというものだ。グーグルは民放大手の豪ナイン・エンターテインメントや、テレビ放送や新聞などを手掛ける豪セブン・ウエスト・メディアとも同様の契約を締結したと報じられている。

 (参考・関連記事)「フェイスブックが豪でニュース記事の共有・閲覧禁止