それに加えてもう一つ、大学の中で責任を分担させてもらい、それを認められるということが、本当にうれしかった。

 物理学科の事務室で「給料」と書かれた茶封筒に入った、3000円なにがしかのお金を最初にいただいたときの気持ちは、うまく書くことができません。

 当時はバブル景気まっさかりです。受験指導ではもっと大量の金額を手にしていました。

 でもそういうものと比較にならない、何かの経験になったと思います。その後いろいろありましたが、思い返せば8年後、助教授採用されて今に至っています。

 ここでビジネスに徹するならお金はお金でドライに考えるべき、3000円は3000円、2万円は2万円かもしれません。

 でも、「CSR」を筆頭に、企業の社会的価値には、やはりお金で買えないものもあると思うというのが、本連載の原点、日経ビジネスオンライン「常識の源流探訪」を書き始めたきっかけでもありました。

試験にだけ通用する勉強法

 これらを踏まえて「受験にだけ通用する勉強法」をまとめておきます。

1 出題範囲を確定する

2 その範囲について、教科の全体を理解。把握し、出題者の観点からポイントを整理し

3 実際に問題演習を一定の数こなし、落第点から満点まで、解答を自在にかき分けられる程度の器量を養っておけば

 実際には大半は類題しか出ませんから、テストで心配するようなことはありません。

 予定稿ではこの先まだ数ページあるのですが、長くなっているのでいったんここで区切ります。

 反響が良いようでしたら、この先「AIに駆逐されない人材育成」まで、高校大学受験から一本道で全体像が見えるよう解説するつもりです。

「秀才」だけではAIに駆逐されます。

「冷たい秀才」から「温かい能才」へ、そして「愛のある愚才・変人」へ、という3者を、同じ人がTPOによって演じ分ける必要がある、というのがアウトラインです。

(つづく)