それを、こんなふうに指導します。
まず、クイズかゲームの感覚で、何気なしに、プラスマイナスゼロの出発点から始めるんですね。
それで1つトライ・・・できた。2つ目トライは・・・できただろ?
で、三つめ・・・。
こんなふうに、根拠が明確な出発点から一つひとつできるようにしてやると、だんだん生徒の表情が明るくなり、その先、じきにプラスマイナスゼロの真剣な、スポーツ選手みたいな表情になってくれば、まあ、もう変な心配いらないですね。
こういうの、実はいまでもやっています(ただし、東大では時給2万円はもらっていません。企業向けですと、少し違う価格設定でご相談するようになります)。
出発点以前のポイントは、喜怒哀楽の感情と無関係に、正解とされるミットの守備範囲にボールを淡々と投げ入れていく、その「作業」ですね。
多くの子供が、そういう出発点以前の逡巡で<学力増進>以前で止まっている状況がとても多いし、私自身も高校時代は、そんなことを気にしたりもした。
受験を通じてそういうものをなくし、大学以降、特に指導するようになって苦手科目という概念と無縁になってから、善くも悪しくも考え方が変わりました。
「苦手科目」とは何か?
それは「錯覚」に過ぎない。その人が「苦手だ」と思い込んでいる科目が「苦手科目」であって、例えばコンピューターはそういう先入観がないから、何でも食わせれば学習します。
同じようにやればよい。
そうやって「心頭を滅却」した先に、具体的なノウハウがあるわけです。