東京の小池百合子知事や大阪の吉村洋文知事は、すべて自分の言葉で語っている。小池知事は時間制限など設けずに、しっかりと記者の顔を見ながら回答している。2人とも目力を感じる。ところが菅首相は、目を伏せ、目が泳ぐことが多すぎる。これではメッセージ力がないのも当然である。

 だから支持率も下がるのだ。前述の共同通信の調査では、昨年(2020年)12月の調査で12.7%下がったのに続いて、今月も9.0%下がった。その結果、支持率は41.3%なのに対して、不支持率は42.8%となり、不支持率が上回った。

説明責任を果たさないことが常態化している

 菅首相が官房長官時代に、記者会見での対応・回答が「安定している」という評価があったようだ。正直、この評価には驚いた。この当時、ある週刊誌から安倍晋三首相の後継として、菅官房長官をどう評価するか聞かれたことがあった。その際の私の回答は次のようなものだった。

 結論としては、次の首相にまったくふさわしくない。それは官房長官としての記者会見を見れば分かる。菅氏の会見は、国民に何かを分かってもらおうという意思がまったく感じられない。国民への訴える力があまりにも乏しい。的確に情報を国民に知らせようという気もまったくない。後で手を縛られるような情報をできるだけ出さずに、その場をかわせば良い、というものだ。こんな会見しかできない人が首相になってもろくなことはない。

 今思えば、ああいう会見しかできなかったのかも知れない。ただ現在の加藤勝信官房長官も、菅氏と同様にできるだけ話さないようにしているとしか思えない。いつから日本はこんな政治家ばかりになってしまったのか。