䅏田 処方薬が書いてあるお薬手帳を持ってこなかったり、介護のケアマネージャーからのアセスメント評価も紙媒体なので、さあ入院となると集めるのが大変で、限界を感じています。
デジタル化が進めば、かかりつけの先生が書いている情報も含めて一元化し解決できると期待をしています。
健康に関連する個人情報は自分で持ってもらうというPHR(Personal Health Record)の概念を取り入れたものがあると、医療の現場では重宝されると思います。
問 今後、やってみたいことは。
䅏田 病院という閉ざされた空間だと、病院外とのアクセスが難しいです。
私たちが思っていることを伝えたくても「お医者さん」という壁をすごく感じます。普通の人として(笑)、情報発信していきたいですね。
桐ヶ谷 学生さんたちが総合診療医の仕事を理解し、憧れてもらい、一人でも多く町に総合診療医が増えるきっかけとなる動画や情報サイトをつくりたいです。
おわりに
着任早々、新型コロナウイルス対応で多忙を極めています。
ただし、総合診療医がいることで、患者さんや地域とつながりが深く、感染者以外の入院受け入れを他の病院と調整したり、積極的に多職種連携も推進しているため当初は予期していなかった有事対応の面でも、成果が出ていることを実感しました。
これから、オンラインも積極的に活用し、総合診療医がより地域の人たちとつながり、少子高齢化や医師不足の課題を解決していけるよう、都農町では産官学医連携を進めていきます。

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