山尾 まだわかりませんが、超党派で活動します。呼びかけ人は、自民党の中谷元さん(元防衛相)のほか、山田宏さん、長島昭久さん、藤末健三さん、有村治子さん。国民民主党の私、立憲民主党の桜井周さん、維新の串田誠一さん、希望の井上一徳さん。

──各政党がズラッと並びましたが、自民党が5人で最多ですね。「超党派」とはいえやはり、自民党主導の形でいくわけですか。

山尾 いえ、あくまで超党派の議連を目指していきます。これまで何回かおこなってきた香港関連のイベントに出席されていた議員の方を、個別で誘っているんです。国民民主、自民、立憲民主、共産、維新と、イベントに参加してくださった議員は各政党におられるので、特にひとつの政党が主導する形にはならない予定です。

 香港の問題は、保守でもリベラルでも向き合うべき部分がある問題です。従来の与野党の二項対立を脱却して、与野党で一緒にやれることは実行していく先例になったらいいなと。ただ、与党でも公明党の議員の方は、おそらくいまのところは来られていないのですよね。

──公明党は1972年の日中国交回復以前から、伝統的に「日中友好」に非常に熱心な政党です。腰は重いでしょう。

山尾 もちろん、公明党の方も参加してくださると嬉しいですよ。超党派ですから。

日本版の人権制裁法で中国に抗議

──対中政策議連は、具体的にはどういった活動を予定されていますか?

山尾 現時点で構想していることは、大きく3点あります。まずひとつが、とにかく喫緊の問題としてのライフボート政策の提言です。たとえば、帰国すると迫害を受ける可能性がある在日香港人の方が滞在延長できるようにする。

 また、香港から日本に逃れる人たちの受け入れ態勢づくりもありますね。たとえば、現在のコロナ禍のなかであっても検査と隔離を条件に、香港人の日本入国の制限を緩めるですとか、あるいは就労ビザや留学ビザの取得要件を緩和するですとか。

2020年7月12日、表参道付近でデモを行う在日香港人とその支持者

──たしかに香港国家安全法が施行された現在の状態ですと、日本でデモに参加したりSNSに実名で書き込んでいる在日香港人も、理屈の上では逮捕の対象になり得ますからね。2つ目はいかがですか。

山尾 はい。2つ目は、日本が中国政府・香港政府とそれぞれ結んでいる捜査共助について。「捜査共助」とは、犯罪捜査をお互いに協力し合う協定です。日本は中国・香港ともに犯罪者の引き渡し条約こそ結んでいませんが、捜査共助の協定は結んでいるんです。

 もちろん、政治犯罪や、日本では犯罪にならない行為については捜査共助を拒否することは可能です。しかし、やはり念のため「香港国安法容疑での捜査共助は拒否する」という明確な意思表明をするべきと考えています。

 また、政治犯に対して意図的に他の容疑がかけられるケースもありますよね。なので、本来は捜査共助の協定の範囲内とみなされる「犯罪」行為であっても、別件捜査ではないか日本政府は拒否事由該当性を慎重に検討しますと。日本が国家としてそういう声明を出すことが大事だと思うので、議連として政府に対して求めていきたいと考えます。

──3つ目はどうなりますか。