「ソウル市葬は被害者に対する2次加害だ。朴元淳(パク・ウォンスン)が自殺したせいで、セクハラ疑惑は捜査もできず終結した。被害者が一生抱えていく苦痛を考えてみろ。セクハラ疑惑で自殺した人の華やかな5日間の葬式をマスコミが報じ、それを国民が見守るべきなのか」
「セクハラ犯罪者が自殺して英雄になる国・・・これが常識的で理屈に合うものか考えてみろ」
「人権運動家出身の朴・前市長が被害者に配慮しているのなら、自殺してはいけなかった。本人は無責任に去れば、みっともないところを見せずに済むだろうが、被害者は一生苦痛の中で暮さなければならない。左派政権の素顔を覆おうと努力すればするほど、民心は遠ざかるだろう」
10日未明、セクハラ疑惑に包まれたまま自殺を選択した朴元淳・前ソウル市長の葬儀をソウル市葬(ソウル市が構成する葬儀委員会が主管する葬儀)で行うというソウル市の決定に、韓国の世論が憤っている。
沸き上がる前市長の「市葬」に反対の声
ソウル市長権限代行となった徐正協(ソ・ジョンヒョプ)・行政第一副市長は10日午前、「市長欠位に伴うソウル市の立場」を発表し、その中で「朴・前ソウル市長の葬式はソウル市が主催することにし、弔問を希望する職員のために庁舎前に焼香所を設置し、葬儀期間は5日葬で出棺は13日になる」と述べた。この徐氏の発言直後、インターネットでは冒頭のような激しい反発が起きたのだ。
怒ったインターネットユーザーらは、大統領府の掲示板にも「朴元淳氏のソウル市葬に反対する」という請願をいくつか掲載した。もっとも多くの同意を得た請願には、2日間で延べ50万人を超える国民が憤りを表明している。女性団体も「#朴元淳市長を告発した被害者と連帯します」というハッシュタグとともに、朴・前市長のソウル市葬反対運動を展開しはじめた。