アマゾンのロゴ(写真:ロイター/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムは5月20日、パソコン用ゲーム「クルーシブル(Crucible)」を公開した。これはウィンドウズ向けの対戦型シューティングゲーム。無料でダウンロード配信し、アイテムなどの課金でも収益を得る形をとるという。

今年の世界ビデオゲーム市場13.5兆円規模に

 同社がビデオゲーム開発部門「アマゾン・ゲーム・スタジオ」を設置したのは2012年。米CNBCによると、今回のクルーシブルは、同部門が初めて巨額を投じて開発したゲームだという。

 ただ、ゲームはこれまでアマゾンの事業の基盤となるものではなかった。同社は2014年にゲームプレイのネット実況を手がける米ツイッチ・インタラクティブを約9億7000万ドル(約1050億円)で買収した。当時のアマゾンとして最大規模の買収だったが、それ以降、同社はこの分野で目立った動きを見せていなかったという。

 昨年6月には、このゲーム開発部門がリストラを実施したと伝えられた。同社はかつて、大型ゲーム3作品を開発していると明らかにしたが、うち1つは開発を中止した。また、同部門は著名ゲームデザイナーを2人雇ったが、いずれも2018年に退社したと伝えられた。

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 しかし、CNBCの報道によると、米証券会社ウェドブッシュのアナリスト、マイケル・パッチャー氏は、アマゾンがかつて書籍や音楽CDのネット販売で事業を成功させたように、ゲーム配信市場に本格進出するのではないかと指摘している。米調査会社ニールセンのゲーム調査部門スーパーデータによると、世界のビデオゲーム市場は今年1248億ドル(約13兆5000億円)規模となる見通し。今回のクルーシブルというゲームはアマゾンの目標達成のための第一歩と考えられるという。