日本の中国依存は被支配の危険性

 中国・武漢発の新型コロナ禍への対応は、長期戦を余儀なくされている。

 わが国が、その初動における水際阻止作戦に徹底さを欠き、感染を拡大させたのには2つの要因が指摘されよう。

 一つは、習近平国家主席の訪日を控え、「大げさにしないでくれ」との中国の意向に沿った外交的忖度である。

 他の一点は、中国に大きく依存するサプライチェーンが切れれば、わが国の経済が立ち行かないとの経済界からの大合唱である。

 その結果は皮肉なことに、新型コロナウイルスの感染拡大を招き、国民(人間)の活動が停止するに伴って、経済もほぼ停止した。

 1~3月期のGDP(国内総生産)は、前年比0.9%減で、このペースが1年続いた場合の年換算は3.4%減となる。

 新型コロナウイルスの感染者数は約1万6500人、死亡者は800人に近づこうとしている(令和2(2020)年5月19日1400現在)。

 さらに、わが国が新型コロナウイルスへの対応に追われる隙をついて、日本の固有の領土である尖閣諸島周辺では、中国海警局の公船が、領海内で操業中の日本漁船に接近・追尾した。明らかな主権侵害である。

 日本政府は抗議はしたものの、実効性ある対策を打ち出せていない。

 反対に、中国外務省報道官は、日本の海上保安庁の巡視船が「違法な妨害を行った」と非難し、中国公船が「違法操業」の日本漁船を「法に基づいて追尾・監視した」とうそぶく始末である。

 日中関係は、日本の領海内で、中国が法執行権を主張する異常な事態へとエスカレートしている。