クリスマスというのは 本当は12月25日に祝われる宗教行事です。24日は「イヴ」前夜祭にほかなりません。
ところが、当日本国では12月24日夜までが「クリスマス商戦」であって、25日になると早くもお正月モードにシフト、余ったケーキも捨ててしまう、といったズレが発生している。
日本に根づいている「クリスマス」は、子供向けのプレゼント商法や、若いカップルの向けのデート商法など、要するに「商法」であって、およそ行事の本質は伝わっていないわけです。
そもそも日本に「クリスマス」の習慣が根づいたのは、いつ頃からなのでしょうか?
「北国の老人、三太九郎」
いろいろな説があるようで、1888年、鹿鳴館時代の明治21年にはすでにクリスマス用品が輸入されていたという話もあります。
大正時代に入って、デモクラシーの空気の中、羽仁もと子・吉一夫妻が発行した雑誌「子供之友」で普及したという話も耳にします。
子供たちにプレゼントを配るべく、トナカイの引くソリに乗って空を駆けてやって来る、赤白コスチュームのおじいさんという「サンタクロース」のイメージは、すでに大正時代の日本にもたらされていたようです。
この当時の紹介のされ方は「北国の老人、三太九郎」といったスタイルで、子供にプレゼントを配る「風習」として紹介はされても、キリスト教がどうしたこうした、というご高説はほとんど伝わっていなかった。
これは21世紀の今日に至っても、変わりはないように思います。
さて、では日本に1%しかいない「クリスチャン」が、これをどう理解しているかというと、こちらもまた、それなりにお寒い現状があると思います。