生産能力900万台、販売実績700万台

 特に苦戦しているのが中国市場だ。一時は中国市場でシェアを伸ばし、次々と工場を新設して生産能力は年間200万台を超えた。

 ところが2019年の販売台数は80万台割れの公算が高く、大規模リストラを断行中だ。

「毎日経済新聞」によると、世界全体では「生産能力は900万台、販売台数は700万台」で、生産能力の縮小が待ったなしだ。

 もちろん、成長が期待できる市場に工場を建設することは当然だが、何となく「気勢が上がらない」のだ。

 そんななか、ジョコ大統領が工場を訪問していたのと同じ11月26日、ソウル市が現代自動車の本社建設許可を出した。

 この本社建設計画については、様々な見方が錯綜している。

 現代自動車と起亜自動車は、ソウル江南地区のツインタワーに本社を置いている。ところが、急成長で手狭になり、2006年頃から新本社建設を模索していた。

 優秀な人材を確保するために一部研究部門もソウルに置きたい。こう考えて、いくつかの候補地を物色していた。

新本社の建設許可

 そんなときに江南地区の一等地にあった韓国電力公社の地方移転と本社売却が決まった。ソウルの江南地区でまとまった規模の土地を確保できる機会はそうはない。

「この機会を逃すな!」

 鄭義宣総括首席副会長の実父である鄭夢九(チョン・モング=1938年生)グループ会長は強い執着を見せた。