限られた時間で働く。その評価はどうすればよいか。

(小林 麻理:ライター、社会保険労務士)

 個人のライフステージに合わせた働き方を選択できるというITコンサル企業、ライフ&ワークス(東京都千代田区)。原則として、従業員自身が月間の実働日数や時間を決められるのが特徴で、週4日や時短勤務で働く従業員が正社員として働いている。こうした人材や働き方の多様性を支える同社の賃金・人事評価制度の考え方とは――。

働き方改革の具現化と人材不足解消を目指す

 ITコンサル会社のオデッセイが、「育児や介護中など、さまざまなライフステージにある多様な人材が働けること」自体を目的のひとつとしてライフ&ワークスを設立したのは2017年のこと。原則として、本人が月間の実働日数や時間を決められるのが特徴だ。そのため、複数の従業員が正社員として、週4日や時短で勤務する。

「働き方」に着目して新会社を設立した背景には、オデッセイが人事領域を専門にしたITコンサル会社だということがあった。オデッセイには1997年から、ドイツの大手IT企業であるSAPが開発する基幹ソフトによる人事コンサルティングをしてきた歴史がある。オデッセイとライフ&ワークスの社長を務める秋葉尊(あきば・たける)氏は、ライフ&ワークス設立経緯を次のように説明する。

「政府が『働き方改革』を推進しているなかで、オデッセイが人事コンサル会社としてお客様に対してITの切り口で対策をご提案するだけでなく、人材の切り口で『働き方改革』を支援する仕組みを提供できないかという気持ちがありました。そこで働き方改革実行の一環として、『ダイバーシティ』と言われる多様な人材活用を具現化し、その象徴となるような新会社を作ることにしたのです」

 そして、人材不足もこの決断を後押しした。「業界的にも人材不足は長年の課題です。そうしたなか、従来型のフルタイムに限らず、多様な働き方を受け入れることで働いてもらえる方を増やしたいという気持ちはもちろんありました」(秋葉氏)。

オデッセイとライフ&ワークス代表取締役社長を務める秋葉尊(あきば・たける)氏。

能力主義で年齢や仕事のブランク期間は不問

 育児や介護中、さらにシニアや外国人など、年齢や国籍、抱える事情もさまざまな人を正社員として想定するライフ&ワークス。採用する際の基準として年齢や仕事のブランク期間そのものは問わず、(年齢によって決められた)定年退職もない。実際、10年以上の仕事のブランク期間を経て就職した社員もいる。