熊ノ平へは直接行くこともできる

 立ち入り禁止の新線を歩く廃線ウォークに参加しなくても、熊ノ平へはアプトの道を歩けばだれでも行くことができる。もっとラクをしたい人は、国道18号旧道で直接近くまでいく方法もある。ただし、国道18号から熊ノ平にいたる階段はけっこうな段数があり、かなりの高低差があることがわかる。

国道18号旧道の82番カーブ近くにある熊ノ平への登り口

 ちなみに、熊ノ平にある軽井沢側の左端のトンネル、もとは旧線の下り突っ込み線だが、現在はその先が掘り進められて、関係車両が通る運搬用トンネルとして利用されている(一般の人は利用できない)。上記の階段の場所ではあれほどの高低差があったのに、200m程度(11カ所のカーブ)しか離れていないこのトンネルの出口では国道との高低差がなくなっている。国道は相当な急勾配で上っていることを改めて感じる。

ゲートは関係者しか開けられない。ゲートの先は国道18号旧道の93番カーブ

軽井沢を目指してスパート

 昼休憩が終わり、午後のウォーク開始の時間となった。熊ノ平から軽井沢方面へは4号から18号まで15本の短めのトンネルを通る。熊ノ平からは旧線を飲み込むような形で新線が作られているので、随所に旧線の名残があって見どころも多い。

10号トンネル入り口。新線トンネルの左側にはコンクリートでふさがれた旧線トンネルがある
11号トンネルの側面にある穴から出ると、煉瓦の一部が見え、新線が旧線を飲み込んだ作りになっているのがわかる