小沢氏は言う。「今年は政治的、経済的にこのまますんなりといくという情勢ではない。政権基盤自体が非常にもろい。単純に野党が合わさっただけで勝てる。国民は野党が一つになって、選挙戦に臨んでくれないかなあという思いだろう、ほとんどの人が。(だが現状は)ああそれなのに、それなのに、ということだ」。
相当なあきらめムードが漂っている。
野党共闘の先行きは真っ暗
いま日本の政治で野党の存在感は、まったくないと言っても過言ではなかろう。大島議長や河野氏や小沢氏らが指摘するまでもなく、これは民主主義の危機である。巨大与党に対抗するには、野党が結束を強めるしかない。
この結束を妨げているのが、国民民主党(代表は玉木雄一郎氏)のあまりにも低い支持率である。結党以来、1%前後の低空飛行を続けている。小池百合子東京都知事の不評を一身に担っているからである。連合の神津里季生(こうづりきお)会長は、7日の年頭記者会見で「立憲民主党と国民民主党の支持率に大きな差がある。統一名簿を目指すべきだ」と訴えたが、立憲民主党は「票が減るだけだ」として、にべもない態度をとっている。無理からぬ話である。
普通に考えて、いま野党としての存在意義を示している政党は、立憲民主党と共産党だけである。ただ共産党との共闘が本当に幅広い支持を結集することにつながるのか、これははなはだ疑問である。
共産党は、3年前には野党共闘の成功を大騒ぎしたが、早くも途絶えてしまいそうになっている。