2年後の投票日までにスーパーパックと呼ばれる集金団体などの関連団体も含めると1000億円に手が届くかもしれない。

 しかも米経済は活況である。今年下半期の米経済成長率(GDP)は3.8%(コンフェレンスボード予測)で、失業率は3.7%と低率である。

再選を阻むのは経済の停滞

 インフレ率は2.4%だが連邦準備制度理事会(FRB)の想定内で、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)といった経済指標も悪くない。

 この経済状況で現職大統領が落選する可能性は大変低い。

 戦後73年で現職大統領が再選を失敗した時は、インフレ率と失業率が悪く、党内からも現職に疑問の声が上がった時だ。

 カーター、ブッシュ(父)両大統領が好例である。

 来年から2020年にかけて、経済は鈍化すると予想されるが、現時点の社会状況を考慮するとトランプ再選は高いと言わざるを得ない。

 今年の中間選挙はトランプの信任を問う「国民投票」と言われたが、上院ではむしろ共和党が票を伸ばし、トランプが見捨てられた感はない。