「いつ米経済がクラッシュするのか、今はそれが心配です。不動産市場も株式市場も調子が良すぎます」
米カリフォルニア州サンフランシスコ郊外でソフトウエア会社を経営するエドウィン・バーグソールドさんは、米経済の活況がどこまで続くのか心配している。
ドナルド・トランプ(以下トランプ)政権が誕生してから、米経済は実質GDP(国内総生産)成長率も個人消費も伸び続けているばかりか、失業率は3.9%(8月)、インフレ率も2%ほどで推移しており、現時点で大きな憂慮はない。
いまの米経済に死角なし
バーグソールドさんが続ける。
「会社の利益はトランプになってから上向きです。しかも昨年末の減税で法人税が下がり、企業経営者としてはありがたい状況です。それだけにあとは落ちるだけという運命がくるようで怖いのです」
企業経営者として経済の下降局面を想定しておくことは当然とも思えるが、現時点で米経済に暗雲は垂れ込めてない。
ホワイトハウスの国家経済会議(NEC)委員長のラリー・クドロー氏は9月8日、フォックス・ニュースに登場して自信たっぷりに述べた。
「ほとんどの経済専門家は2018年の米経済が好景気に沸くことはないと否定的な見方をしていましたが、全くの見当違いでした。経済政策だけでなく、あらゆる指標で良好な数値が出ています」