トランプ政権内は「クレージータウン」 著名記者が新著で暴露

ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏(左、2012年6月13日撮影)とドナルド・トランプ米大統領(2018年8月29日撮影)。(c)Mandel NGAN and Jim WATSON / AFP〔AFPBB News

問題のウッドワード本、本日(9月11日)全米書店の店頭へ

 「ウォーターゲート報道」のレジェンド的存在のワシントン・ポストのボブ・ウッドワード氏が書いた「トランプ・ホワイトハウス内幕もの、『Fear:Trump in the White House』(恐怖:ホワイトハウスのトランプ)が9月11日、全米の書店店頭に並んだ。

 内容が発売前に漏れたため、さわりの部分はすでに報道された感すらあるが、その内容は一言で表現すれば、「トランプ政権は神経衰弱状態で機能マヒに陥っている」という警告の書だ。

 トランプ政権の高官たちがトランプ大統領を「馬鹿間抜け」呼ばわり、挙句の果てには「わが大統領は常習的嘘つき」とまで吐き捨てるように言ってのける高官まで出てくるに至っては、いくら「俺を弾劾すれば経済は破綻する」と豪語してみても形無しだ。

NYタイムズは匿名政府高官の「内部告発文」を掲載

 トランプ大統領に「国民の敵だ」と言われた主要メディアの雄、ニューヨーク・タイムズは、ウッドワード氏に負けじとばかりに、5日付のOp-Ed欄に現職政府高官によるトランプ大統領に対する匿名「告発文」*を掲載した。

 記事の見出しは「私は政府内部の抵抗勢力」。

 この高官は「問題の根本は大統領に道徳観念がないこと。大統領は衝動的で基本的には反民主的で、米国にとって百害あって一利なしで有害だ」と批判している。

 「常習的な嘘つき」「道徳観念の欠如」「反民主的」そして「国家にとって有害」と言われては、型破りで強気のトランプ大統領も相当参っているに違いない。

*https://www.nytimes.com/2018/09/05/opinion/trump-white-house-anonymous-resistance.html