中国版世界大学ランキング、今年も上位は米大が独占

米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大学法学大学院の建物(2010年5月10日撮影、資料写真)。(c)AFP/Getty Images/Darren McCollester〔AFPBB News

 少し前のこと、とある場所で、非常に真摯な大学院生と話す機会がありました。文系の、とても地味な専攻で、自分で生活を立てながら努力しているとのこと。

 ただし、指導教官は自分のテーマとぴったり重なるわけではなく、指導も必ずしもピンポイントではない、と聞いたので、一問一答で話しながら、「こんなふうにしてみたらどう?」というアドバイスをしてみました。

修士・博士優遇は「不平等」か?

 これまた少し前のことですが、見かけ上、同じ仕事をしているのに、大学院を出た人の方が俸給が高く「不平等だ」という趣旨の内容が報道されているのを目にして、何とも島国らしい、と思いました。

 いま、やはり見たところは同じような事務仕事があって、それを、大学学部卒の人が担当するのと、大学院で修士を出た人、博士まで出た人が担当するのと、待遇に差があったら「不平等」なのでしょうか?

この問いは、もう一つ別の似たような問い

 いま、見かけ上はほとんど同じ書類チェックなどの事務仕事があって、それを、大学学部卒の人が担当するのと、高校を卒業して社会に出た人、中学を卒業して社会に出た人が担当するのと、待遇に差があったら、どうなのでしょう?

 後者については、例えば公務員の職務でも、実際には決裁権限など様々な違いが明確にあって、職位の違う人で俸給に差が出ることを日本社会であれこれ問題視する声は聞かないように思います。

 中卒、高卒、短大卒、4大卒、あるいは各種専修学校修了など、キャリアパスとして差異は差異として承認されている。

 その意味では「上がり学歴」に相当するオプティマム(最適値)が4年生大学学部卒に設定されているのが、今日の日本社会の大半の現実、本音なのだろうと思います。

大学院が実効的に意味を持つところ

 しかし、それが成立しない例外的な領域もあります。

 例えば、大手メーカなどの理工系人事採用を見るなら、工学部や理学部を出ても、学卒は基本、営業職で、研究開発での採用は最低でも修士から、が一般的と思います。

 なぜか?