シノケンプロデュースが運営する不動産投資に関する総合情報サイト「SHINOKEN WAYS」から選りすぐりの記事をお届けします。
東京都足立区にある總持寺(西新井大師)の大本堂。 Photo by Abasaa.

 日本ドラマ史における不朽の名作「3年B組金八先生」の舞台であり、ドラマ内に登場する荒川の土手に見覚えのある人も多いはず。東京都の北端に位置し、53.25平方キロメートルという23区内の中で3番目の広さを誇る足立区。全体的になだらかな平地が広がり、荒川や隅田川などの恵まれた水環境、緑にあふれた自然環境が区内に点在しています。

 まちとしての発展のきっかけは、千住に宿場が置かれた江戸時代。人々が往来するまちは活気が漂い、明治以降は軽工業や重化学工業が活況を見せました。

現代でも居住エリアとして根強い人気

 歴史あるものづくり産業のまちも、現在は北千住駅直結の「ルミネ北千住店」や北千住大橋駅前の「ポンテポルタ千住」などの商業ビル、区内最大の敷地面積を誇る新田さくら公園をはじめ、中川公園や舎人公園などの自然空間も多数点在しており、生活環境も充実しています。

 家賃相場でいえば23区内でも1・2位を争う低い価格帯が特徴で、東京芸術大学や帝京科学大学をはじめとしたいくつもの大学が集積しているという土地柄から、学生や若い年代の単身世帯が多く暮らしています。そのため、ワンルームや1K、1LDKなどの比較的コンパクトなアパート・マンション需要が高く、新築物件の建設も増えており、デザイナーズマンションやシェアハウスなど物件のバリエーションも豊富です。

 交通面では、「北千住駅」は5路線が乗り入れ、都内有数のオフィス街である赤坂駅まで電車1本で行けます。また、「西新井駅」は浅草駅・上野駅・渋谷駅・中目黒駅・恵比寿駅など主要駅に乗り換えなしで行けるアクセスの良さが好評であり、足立区は若者だけでなくビジネスパーソンにも人気の居住エリアとしても知られています。また、埼玉県と千葉県に隣接していることから、両県から都内に移り住む人にとっては、東京の中でも親しみやすいエリアとして人気を集めています。

 近年は2015年に始動した「足立区子ども・子育て支援事業計画」のもと、子育てファミリー向けの支援制度の拡充を図り幅広い人が快適に暮らせるまちづくりを進め、未来に向けたまちづくりにおいては大規模な区有地活用事案「エリアデザイン計画」が着々と進行しています。かつては、治安が悪いといったネガティブなイメージがついていた足立区も今は昔。安心して暮らせるまちへと発展し、今後さらに進化していく様相を見せています。

 今回は、未来の足立区を担う新たな制度・計画がまちの発展にどのようにつながっていくのかを紹介していきます。