インターネットは私たちの生活を大きく変えてきた。スマートフォンひとつをとっても、もはやこれなしに生活ができないくらいだ。
世界中のどこにいてもコミュニケーションが取れ、調べものがあれば検索ができる。わざわざオフィスに行かなくても多くの仕事が自宅でできるようになった。
テレワーク、あるいは副業・兼業といった働き方革命が静かに進行中だ。
ネットが促す地方創生
東京などの大都市が地方から人々を呼び寄せていたのは、そこに情報が集まっていたからだが、ネットを通して情報が流通するようになるとその価値が下がるのは否めない。
豊かな自然環境、ゆったりとした住環境、安い生活コスト・・・。職があれば大都市ではなく地方に住みたくなる環境が整い始めている。
前に長野県伊那市にある伊那食品工業を取り上げたことがあった。交通手段が発達した今でも東京や名古屋から3時間以上もかかる“辺境”とも言える地域に本社を構える。
しかし、この人手不足時代に、上場もしていない同社は多数の若者を惹きつける。大卒の新入社員は60倍以上という狭き門だ。
もちろん、同社の社員を大切にする経営に魅力があるのは間違いない。でも大都市の若者が集まる理由はそれだけではない。時代の要請として活性化に努力を惜しまないところで地方創生は着実に進みつつある。