政治的な意向によって左右されるのを嫌がるため、手続きを完璧にし、だれからも文句をつけられないようにすることに精を出します。
手続きを最重要視し、書類を大量に作り客観性を持たせようとする一方、たくさんのハンコをもらうなど、多くの関係者から合意してもらうことでも、安心感を得ようとします。
長年、安定的な業績を上げてきた歴史ある大企業に多いタイプです。新しいアイデアに対しては基本、否定的な反応を示しますが、変化がやむを得ない方向と確信すると、一転、無批判なイエスマンとして受容する傾向があります。
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自分の行動パターンが以上3つタイプのどれかに当てはまるなら、社畜予備軍となるので要注意です。そして、その根っこには権力に対する偏見、先入観、誤った思い込みがあるはずです。
そこから脱却するためにはまず、「権力に対する自分の心の奥底での否定的な考え方」「自分と権力との立ち位置についての根本的な誤解」についての「気づき」が第一歩になるでしょう。
次回に続きます。
(*)ビジネスパーソンにとっての権力の正しい捉え方をより詳しく知りたい方は、筆者の最新刊『新・君主論 AI時代のビジネスリーダーの条件』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)をご一読ください。自分の取るべき道が、はっきり理解できるようになるはずです。
『新・君主論 AI時代のビジネスリーダーの条件』(木谷哲夫著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)