2017年11月14日は、韓国の朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の生誕100年にあたる。
様々な行事があったが、いまだに「経済成長を実現させた偉大な指導者」「独裁、親日、腐敗の象徴」というまったく相反する評価に分かれている。
「こんなものをどうして作るんだ! 日本に行け!」「何を言ってるんだ、このアカどもが!」
2017年11月13日、生誕100年の前日にあたるこの日、ソウル市の朴正熙記念図書館前で、銅像の除幕式が予定されていた。ところが、これに反対する市民団体などがデモをし、大混乱に陥った。
銅像を巡るののしり合い 英雄か独裁者か
「4メートルの朴正熙銅像に・・・2つに裂かれた大韓民国」
11月14日付の「毎日経済新聞」はこんな見出しの記事を社会面トップに写真付きで掲載した。
「英雄」か「独裁者」か。韓国では、この歴史的人物に対する評価がいまなお揺れている。
朴正熙元大統領は、波乱に満ちた人生を送った。1917年、韓国東南部の慶尚北道亀尾(クミ)で生まれた。大邱(テグ)師範学校卒業後、一度は教員になったが、軍人を目指す。
満州国陸軍士官学校を優秀な成績で出て、日本の陸軍士官学校に留学する。