ダッチと言えば、英国人がオランダを蔑んで呼ぶ時に使う表現だとばかり思っていた。何しろダッチを使った言葉には上品な表現はほとんどない。

ダッチとはドイツを指す言葉だった!

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 例えば、飛行機のダッチロールとか、割り勘を意味するダッチアカウント(トリート)、ダッチオークション(逆競売)、そしてダッチワイフなど。

 しかし、このダッチがドイツを意味するとは知らなかった。

 伊東乾さんのこの記事「日本が契ったドイツとの深~い450年の関係」によると、現在広がっているダッチとは、後から国際貿易に参加した英国の表現であり、本家本元のオランダはドイツのことをこう呼んでいたという。

 つまり、ダッチワイフとはドイツ妻という意味だという。

 私の浅学さゆえだとは思うが、いわゆる世間の常識というやつは、疑ってかかるか、少なくとも源流までさかのぼって調べてみる必要があるようだ。

 読者のみなさんにはまだはっきり示していないが、実は、伊東乾さんには、そうしたあてにならない世間の常識の源流を訪ねる連載をお願いしている。

 私が日経ビジネスオンラインの編集長だった時、「常識の源流探訪」というコラムを執筆いただき、高い人気を誇っていた。

 それをさらにパワーアップした連載をJBpressにということで、今の企画は始まっている。