2019年、韓国では日本製品の不買運動を訴える「NO JAPAN」運動が広がった。写真は「NO JAPAN」のステッカーが貼られた韓国メディアの日本製ビデオカメラ=2019年8月14日、韓国・ソウル(写真:NNA/共同通信イメージズ)
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 日本のアニメ映画『すずめの戸締まり』に“尹錫悦大統領弾劾”の火の粉が降りかかった。韓国の公営放送のKBS2でクリスマス特別映画として放送予定だった『すずめの戸締まり』が、ネットユーザーたちから「売国奴の放送」という激しい非難を受け、電撃的に放送取り消しとなったのだ。

 韓国では近い将来、進歩政権が発足する可能性が高まっている。そうれば、韓国社会には再び「ノージャパン」の狂風が吹き荒れるだろう。『すずめの戸締り』の放送中止は、そんな未来を示唆するようなエピソードと言えよう。

韓国でも大ヒットした『すずめの戸締り』のテレビ放送に突如として猛批判

『すずめの戸締まり』は韓国では2023年3月に公開され、557万人の観客を動員し、歴代日本アニメ映画の中で最多観客動員の記録を打ち立てた。『君の名は。』『天気の子』などで韓国でも多くのファンを持つ新海誠監督の最新作だが、公開当時はちょうど韓国の劇場街では『ザ・ファースト・スラムダンク』が世代を超えた大ヒットを記録していた時期だったこともあり、『すずめの戸締り』も韓国の若者の間で起きている日本文化ブームを象徴する作品のひとつに数えられていた。

2023年3月、韓国ソウルで行われた映画『すずめの戸締り』の記者会見に登場した新海誠監督と主人公の声を担当した原菜乃華(写真:Penta Press/共同通信イメージズ)
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 ところが韓国社会の風向きは、この数週間で急変してしまったようだ。この人気アニメを、公営放送のKBS2が「24日夜のクリスマス特別映画」として放送すると告知したところ、ネットを中心に大きな非難が巻き起こったのだ。

「この時期に国民の顔色をうかがわず、依然として内鮮一体なのか!」

「売国放送局らしい。名前をJBS(日本公営放送)に変えろ」

「なんだかKBSエンターテインのYouTubeロゴも日本の匂いがしていたぜ」

「もう日本なら嫌悪感しかない」

「さすが売国野郎の政府に食われた放送局らしい」