(2)若くして偉い人と対等に話ができる

 業界団体や事業者の役所対応は、幹部が行うのが通常です。来庁する人はかなり偉い人ばかりです。また、著名な学者の方も頻繁に来庁します。民間最大手の部課長レベルの方や、有名な大学教授などが議論の相手となります。

 このような経験は民間企業だとなかなか経験できないので、若くして偉い人と対等な立場で議論ができることは、官僚になることの1つのメリットだと思います。

都庁で働くメリット

 次は私の感じる都庁のメリットです。私が感じるものとして次の2つがあります。

(1)結構ボトムアップ

 都庁に7年間勤務してみて感じることは、結構ボトムアップな組織であるということです。

 予算要求前などはみんなで来年度の事業案を議論しますし、平職員でも、もちろん提案できます。現場や担当者からの事業提案や改善提案であっても、それが理屈が通っていて、実行した方が世のためになるものであれば、採用になると感じます。職員が優れた事業提案・改善提案したら表彰される制度もあったりと、ボトムアップを奨励している雰囲気もあります。

 自分が企画した事業が都の施策として表に出るのはとても嬉しいですし、仕事のモチベーションも上がりますよね。

(2)働き方を選べる

 中央官庁では、入省年次とともに自動的に役職が上がっていきますが、都庁では「主任試験」や「管理職試験」なる試験で昇進が決まります(試験といってもペーパー試験一発ではなく、普段の勤務評定などを含め総合的に判断されます。学歴などは関係なしの実力主義なので分かりやすくていいですね)。