2017年春のフランス大統領選まで、1年を切った。世界中に衝撃を与えたブレグジット(Brexit:英国のEU離脱)は、フランス大統領選にどんな影響を与えるのだろうか。
勢いづく極右政党
大統領選に出馬を表明している政治家の中で、今、ブレグジットを追い風として最も意気軒高なのが、極右政党「国民戦線」(Front National:FN)党首のマリーヌ・ルペンだ。
彼女は早くから英国はEUを離脱するだろうと見ており、今や同党が掲げる「反欧州」路線は「間違いない」という確信を持つに至った。
同党の副党首で、マリーヌ・ルペンのスポークスマンであるフロリアン・フィリッポは、「我々が政権の座に就いたら、まず6カ月以内にユーロの使用を取りやめ、フランを再導入する」と断言している。「Brexit、今やフランスだ」との文字を入れた大統領選用のポスターも準備中だ。
同党は、マリーヌの父親であるジャン=マリ・ルペンが1972年に創立した。ジャン=マリ・ルペンは党首時代に、「強制収容所のガス室は歴史の些細な出来事に過ぎない」などと発言し、堂々と「外国人排斥」「人種差別」を標榜していた。フランスでは刑法で人種差別が禁止されているにもかかわらず、こうした人種差別的発言で何度も罰金刑の有罪判決を受けた。まさに確信犯である。