ついにコンビニが「介護」を始めた!

異分野事業との融合で超高齢化社会のインフラに

2015.05.01(Fri)白田 茜

 ファミリーマートは、すでにドラッグストアと調剤13社と契約を結んでおり、より専門性を備えた出店を加速させたい意向だ。買い物が不便な地域や震災被災地などでの利便性向上を目的に、2011年から移動販売車「ファミマ号」のサービスを開始している。ファミリーマートによると、3トン車、2トン車、軽自動車の3つのタイプの“移動コンビニ”を用意。2トンタイプでも、中食商品や加工食品、日用品などおよそ200種類の商品を取り扱っている。

 また、ファミリーマートは、2012年4月に高齢者専門の弁当宅配のフランチャイズ「宅配クック123」を展開する「シニアライフクリエイト」を子会社化した。同社の宅配網と車両、人員を活用して配食サービスに参入。鹿児島県鹿児島市を皮切りに、東京都豊島区・文京区、愛知県岡崎市、兵庫県神戸市、岡山県岡山市の全国5地域で「宅配クック123」の利用者に、カタログに掲載したファミリーマートの商品を弁当と一緒に配達する。宅配と同時に利用者の安否確認も実施するなど、利用者とのコミュニケーションを重視したサービスを目指すという。2013年には沖縄県内にエリアを拡大するなど、宅配ビジネスは今後も拡大する見込みだ。

 プライベートブランドや弁当など商品の品質向上で客単価アップを目指すセブンイレブンの営業利益は4年連続で過去最高を更新している。日替わり弁当や食料品を宅配するサービス「セブンミール」を全店の約8割に拡大。500円から無料で注文した日の翌日に配送する。小容量の惣菜など高齢者のニーズにあった商品の開発も進んでいる。

 セブンイレブンは、セブンミールと一緒に運ぶ店頭商品と合わせ、2015年度の宅配全体の売上高を1000億円まで増やしたい考えだという。地域の「見守り」の役割も期待されている。セブンイレブンは、千葉県の館山市、鴨川市、南房総市、鋸南町と「高齢者見守りネットワーク」に関する協定を締結。宅配サービスや店内商品の配送などの際に、ひとり暮らし高齢者の異変を察知した際、市と連携し対応するという。全国に1万7569店あるセブンイレブンの店舗網を生かし、新時代の「御用聞き」ビジネスが地域に根付き始めている。

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る