飢えたサルはなぜ長生きしたのか?
明らかになってきた長寿の体内メカニズム

エネルギー摂取制限と長寿の研究(前篇)

2014.12.12(Fri)漆原 次郎

――人も、エネルギー摂取制限をすればサーチュインが活性化することまでは言えるのですね。では、人もエネルギー摂取制限により長寿を得られるのですか?

古家 そう言い切るのは、まだ、難しい状況です。人に対して、長期間さまざまなマーカーを見ながら長寿の効果を測るというのが難しいためです。

 しかしながら、長寿につながるであろうという効果は、個々に報告されています。例えば、加齢とともに心臓が拡張障害を起こすと、心不全を引き起こしやすくなりますが、エネルギー摂取制限をしている人では、その状態が良くなるという論文があります。

 また、血管を構成する中膜や内膜という層の厚さは、動脈硬化の進行度合いの指標となりますが、エネルギー摂取制限によってその度合いが抑えられたということも報告されています。

――エネルギー摂取制限が私たち人の長寿につながるかは、全体としては未解明な部分もまだあるけれど、一般市民はそれを信じて実践してもよいと言えますか?

古家 そう言ってよいと思います。

 日本は超高齢社会に突入しています。お歳を召された方でも現役で活躍するというのが、日本人に課せられた課題だと考えています。そのためにも、肥満度を増すようなことをしないように取り組むことが重要になってきます。

(後篇につづく)

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