今週の1位は理化学研究所の小保方晴子さんについて東京大学の伊東乾准教授が書かれた「STAP細胞の証拠とされた落書きに日本を憂う」だった。世間では大組織に責任のすべてをなすりつけられて悲劇のヒロインのように扱っているメディアもあるようだが、伊東さんはそもそも研究者としての存在価値に疑問を抱く。
セウォル号の沈没は起こるべくして起きた
そして第2位が韓国の旅客船沈没事故を扱った「セウォル号事件を引き起こした韓国社会の病巣」。
セウォル号の事故は起こるべくして起きた事故だと筆者の森清勇さんは書く。
韓国に関しての記事は相変わらず関心が高く、5位「サムスン会長倒れる――騒然とする韓国経済界」、7位「「女の顔は医者が作る」整形大国・韓国で反省始まる」と大変よく読まれている。
一方、南沙諸島で中国の巡視船がフィリピンの巡視船に体当たりした事件は世界で大きく報道されているが、日本でも関心が高かった。
3位「中国の横暴に対して一歩も引かないベトナム」、4位「中国とベトナムに大規模な軍事衝突はあるのか?」、8位「南シナ海に回帰する米軍と中国の逆襲」とベストテンに3本も入った。
それ以外にも12位「中国とベトナムの衝突、観測筋が首ひねるタイミング」、15位「策略を巡らす中国:安定を目指し領有権も主張」と上位20位中、5本がこの事件関連だった。
中国についてはほかにも6位「安心と安全を求めて日本にやってくる中国人旅行客」、16位「中国のシャドーバンキング:暗闇との戦い」が入り、読者の関心は極めて高いようだ。
このほかでは11位に入った「若者よ、外資系企業はいいぞ」は新しい連載。長年外資系企業に勤めてきた筆者が、外資系企業の良い面、悪い面を詳しく分析していく。
安定を売り物にしてきた日本企業がそれらを手放しつつあるいま、働く人にとって外資系企業の優位性が高まっていると言えるだろう。
終身雇用や社員教育制度などが崩壊したなかで、今までのような経営を続けていれば優秀な社員を雇用できなくなる危険性がある。
デフレから脱却しつつある日本では早くも人手不足が一部の企業を中心に大きな問題になり始めているが、実は日本企業全体にとっての問題であることをこの連載は指摘している。