整形共和国と言われる韓国。整形に関する認識が大きく変わり始めている。これまでのように否定的ではなくなってきているのだ。

 一昔前までは整形をしたとしてもひた隠しにするのが常だったが、今ではあっけらかんと整形の事実を認める芸能人も多くなった。

整形を売り物にするアイドルまで登場

 整形疑惑を持たれて事実を隠蔽しようとすると、誰かが執拗に直す前の写真を探し出しネットにアップしてしまうので無様になるだけだ。それよりは事実を認めた方が好感度を上げることができる。最近は整形を売りにする整形アイドルも出てきて摩訶不思議である。

 バスの外側の広告面を見るとデカデカと整形した人のビフォーアフターの写真が張られていたり、ソウルで整形外科のメッカと言われる地域の地下鉄の駅には、所狭しと整形外科の広告が張り巡らされていたりする。

 また、電車から降りるときに「何々に長けた美容整形外科は何番出口から」といったアナウンスまで聞こえる。日常的に美容整形に関する話題が持ち上がるのもおかしくない。

 街で若い女性にインタビューしたところ、自分たちの周りでもやはり整形は毎日のように話題に上るという。特に、就活生たちは整形をしてでもきれいになった方が勝ちだという考え方まである。

 整形外科の医師は「最近の女性は母親が子供を連れてくるだけでなく、今までは割と儒教の考え方が強かった父親が娘を連れてくる場合もある」と話す。ここで儒教の考え方というのは、親からもらった体にメスを加えたりしてはならないといった考え方のことを指す。

 父親は社会の先輩として顔のきれいな人が得をすることを常に見ているため、自分の娘も得をする方へ回すために整形を選ぶという話もある。母親の場合は、自分が先にしてみてそれがうまくいった場合、娘の将来を考えて整形をさせるという話もある。