今週のランキングはやはり、韓国の沈没したフェリーの記事が上位に来た。1位は「韓国のフェリー、真っ先に逃げた船長に非難殺到」。ただ、朴槿惠大統領が船長を痛烈に批判している姿には違和感があった。日本でも最近似た姿を見た記憶があるなと思い返していたら、理化学研究所の会見だった。

リーダーとしての自覚はあるのか!

今週のランキング
順位 タイトル
1 韓国のフェリー、真っ先に逃げた船長に非難殺到
2 世界から不審の目を向けられている日本
3 サムスン会長、96日ぶりに日本から帰国
4 英エコノミスト誌発禁で謎が深まるマレーシア航空機失踪の“真相”
5 保守層の愛国心を煽る“ネトウヨ”は日本人なのか
6 フェリー沈没事故と韓国の内省
7 BRICSにおける友人と影響力を失ったオバマ大統領
8 日本の「非生産的な文化」を見直そう
9 脱原発は「高価なアイスクリーム」だった
10 ウクライナで軍事技術流出の危機、中国が早くも触手伸ばす
11 中国外交の危険すぎる「悪弊」
12 中国はなぜ空母戦力を保持するのか?
13 在野ベンチャーが生み出すトランスミッションの革命
14 不明マレーシア機、墜落の理由は「操縦士の自殺・異常行動」か「ゾンビプレーン化」?
15 世界中の自動車を省エネ化する日本企業
16 なぜか、ビール会社が「製糖」の常識を覆す!
17 ロシアとウクライナ:とどまるところを知らないロシアの野望
18 アップル、ゲームアプリで顧客囲い込み
19 “カワイイ”が満載!スイスの和洋折衷カフェMiyuko
20 オバマ大統領のアジア歴訪:綱渡りのリバランス

 未熟な研究者と断定して責任はすべて現場にあるという態度を崩さなかったリーダーの方々である。

 リーダーたるもの批判者であってはならない。なぜこのような事故、事件が起きたのか、ガバナンスを見直して早急に修正するのがリーダーだろう。

 それができないなら即刻リーダーを辞めるべきである。もしそれもやらないとなれば、組織全体がもはや制度疲労を起こしているのかもしれない。

 一方、目を欧州に向けるとやはりウクライナ問題。その中で目を引いた記事が10位に入った「ウクライナで軍事技術流出の危機、中国が早くも触手伸ばす」 である。

 ウクライナは旧ソ連時代から科学技術の中枢を担ってきた。とりわけ軍事技術は今でもロシアはウクライナに依存している。

 記事では、ウクライナとの関係悪化でロシアはウクライナへの軍事技術依存を急速に解消しようとしてきたという。

 その結果、逆にロシアマーケットに依存してきたウクライナの経済悪化が深刻になっていると指摘している。

 そして、そこに目をつけ、早くも手を伸ばしてきたのが中国だ。もともとロシア製品のコピーを作ってきた中国だけに、おおもとの技術はのどから手が出るほど欲しい。

 これは日本にとって深刻な状況を意味する。なりふり構わず軍事大国化を目指す中国が世界最先端の技術を手にし始めると、軍事バランスは一気に崩れる危険性がある。

 それを防ぐには、欧米諸国と連携してウクライナを経済支援する必要がある。東アジアの最もはずれにある日本にいると欧州で起きていることにどうしても関心が薄くなりがちだが、ウクライナ情勢には目を離してはいけない。